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福田進一です!
先週スペインから帰国して、このブログを書き始めましたが、一週間はあっという間でした(いつも入稿が遅れて関係者の皆様申し訳ありませんでした)。
さて、「せんくら」の愛称で親しまれているこの音楽祭の正式名称は「仙台クラシックフェスティバル」ですね。何をいまさら、とお思いでしょうが、しかし、この「”クラシック”フェスティバル」というものにギタリストが招待されるということは実は珍しいことじゃないかと思うのです。だって、ヴァイオリンやピアノだと、ザルツブルク、タングルウッド、アスペンなどのクラシックフェスティバルというものが存在しますが、そのような音楽祭にギタリストが招待されることはめったに無いことですから。せんくらには3年連続で呼んで頂き、今までギターを聴いたことのないお客様が、お目当てのコンサートの合間にでも来てくださって、「ギターってのも、なかなか面白いもんだな〜」と思ってくれたとしたら、これほど幸せなことはありません。私はパリから帰国した時から「演奏家であるギタリストとギター音楽だけしか聴かないお客様の世界」の外に活動の場を求めてきたからです。
しかし、反面、世界のギターフェスティバルはとても面白いんですよ。実は世界中いたるところにギターフェスティバルが存在していて、それぞれがお互いリンクしている。そしてそれがクラシックもポピュラーもフラメンコも渾然一体となって大いに盛り上がっています。この現状、一般の音楽界からズレている、あるいは遅れていると解釈する悲観主義的なギタリストもいるのですが、私個人は、これこそひとつの楽器が不器用ながらも大変進化した結果の音楽界、いたって結構!と思っています。
例えば昨日のブログにも書きましたが、つい先日参加したコルドバのギターフェスティバルでは、マニュエル・バルエコ、オダイル・アサド(アサド兄弟の弟)のソロ・リサイタル、私とコルドバ管弦楽団とのコンチェルトといったクラシック・ギターのコンサートと並んで、何と御大チャック・ベリー、ジャズベーシストのマーカス・ミラーが同じフェスティバルで演奏しているのです。またそれが何の違和感もなく自然と盛り上がっているわけです。今回、どうしても聴きたいと思っていたマーカス・ミラーの演奏会に行くために、同じ時間帯で重なっていた友人ディヴィッド・ラッセルのコンサートをパスするはめになりましたが(ごめん!)。
日本ではこれだけ大規模のフェスティバルは行われて来ませんでしたが、2005年に山形県庄内町で「庄内国際ギターフェスティバル in 響」を創設し、音楽監督をつとめさせて頂きました。その時は私の恩師である巨匠オスカー・ギリア先生を迎えて、多種多様な演奏会、マスタークラスを行いました。私の弟子筋の村治佳織さん、鈴木大介さん、大萩康司さんにも手伝ってもらって第1回から大成功、世界的にも評価をいただきました。
今年は3年ぶりに8月26日〜31日で、「第2回庄内国際ギターフェスティバル in 響」 を開催します。フェスティバルの目玉は盟友で世界最高峰のギタリスト、エドゥアルド フェルナンデスが全日程を通して参加してくれることと、28日に開催する飯森範親指揮、山形交響楽団の「ギターコンチェルトの夕べ」です。フェスティバル中はフラメンコ・ギタリストとして大人気の沖仁さんをお呼びしたり、余目駅前に、バンドやギターフェス出演者飛び入りで参加する「駅前ふれあいビアガーデン」を設営してフェスティバルを大いに盛り上げる計画です。是非以下の公式HPを覗いてみてください。
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